ヴァレンタインズ オラフ・オラフソン ☆

あるものは留まり、またあるものは異国に絆を育む。自己と他者を内省する、12の恋人たちの短篇集。身体と精神を包むのは殻だろうか、膜だろうか。帰るところの家族とは、故郷とは。

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異色の作家への期待に反し、残ったのは倦怠感。こういう作品を自分も書いてしまいそうで危機も覚えます。
やや爽やかな共感を覚えたのは「十月」。友人、恋人との関係にまどわされた果て、愛馬に向きあい自分自身を見る。この一巡りをとても自然受け止めました。