2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

◆2011年冬 第1弾 展覧会(11月)

■愉快な家 —西村伊作の建築— @INAX/11.19.Sat アメリカのバンガローを取り入れ、家族本位の住まいを提唱・実践した文化人・西村伊作。文化学院の創設者として知られ、彼の広範な興味は住宅・家具から陶芸、服飾、絵画にまで及ぶ。藤森照信が「アメリカよりも…

表現する仕事がしたい! 岩波書店編集部編 ☆☆

「択ぶことがわたしにとっては表現」奇しくも今日、一年ぶりに訪れたイシイコレクション・ご主人の言葉。(東京・青山、ブルーノートのうらにあります。)絵を描く、文を書くことばかりが表現ではない。対話であったり、つまらなくみえる仕事であったり、な…

地下室の手記 ドストエフスキー ☆☆☆☆

いや、それより…というのも…そこで…とにかく…だとしたら…もし…なるほど…だが…ところが…あるいは…だいたい…しかし地下室の逡巡はつづく。「意識は病気である」。ひとたびその病に罹ると(本当は誰もが罹っているのだ)、かようになるのだ。「ドストエフスキー…

春宵十話(ほか) 岡潔 ☆☆☆☆

およそふた種類の人間がいるらしい。教育者と実業家。ともに確かな眼と判断力をもつ。違いはその先、ただ一点だ。だがその一点が実に正反対なのである。 ひとをつくるひとのいうことには「真我になってこそ、人々は心が一つに溶け合うことが可能なのです」、…

◆2011年秋 第5弾 行き着くところは結局、食欲の秋

■長月の会 夏の暑さが残る9月には元気のでるコリアンアレンジ。 ・青菜のチャプチェ ☆☆☆☆ ごはんがススム! ・野菜とえびの松の実あえ ☆☆☆☆ 松の実最高。材料色々で丁寧な生活感が嬉しい。 ・キムチの土鍋ごはん ☆☆☆ 石焼ビビンバ、実家でよく食べるので物…

ともえ投げアルマジロ 『青肉』

パロディ的な要素、やや特殊すぎるが魅力的な登場人物たち、希望のある結末など、いろいろな側面が丁寧につくられています。作者のもつ誠実さを読み取りました。作者の世界観や意に反するかもしれませんが、失礼を承知でわたしなりのつづきを書きました。ひ…

第9回 yoku aruku

今月はイレギュラーでハイペース。第9回は秋空爽やかな神代植物公園から温室についてレポート。 夢の島の温室は清掃工場からの排熱を利用したものとして社会科見学でよく使われるそうです。多摩動物公園の昆虫園は、動物の餌の調達に端を発するのだとか。植…

◆2011年秋 第4弾 王道、芸術の秋

■礒江毅=グスタボ・礒江展「真実の写実絵画」 2011年9月11日(日)@練馬区立美術館 愛情ではないのです。冷徹なまでの時間の凍りつけ、解剖の眼差し。観る者にもその過程を強要する凄みがありました。写実絵画といえば、ホキ美術館で得た一種のアレルギー…

第8回 yoku aruku

山形国際ドキュメンタリー映画祭を総括。ZMとHFは新宿御苑にてピクニックミィーティングを行いました。家族連れ、カップル、スケッチサークル等、さまざまな集いをみることができます。こんなにもたくさんの人たちがいる、そのことにある種の幸福を感じなが…

心の青あざ サガン ☆☆☆

サガンの戯曲の主人公である兄妹の小説と、サガンの独白がたたみかけるテクスト。両面の距離感と表裏一体感が絶妙。 - フランス的な文学の嗜みも感性もないことは判っている。ブルジョワジーな奔放をまねたいと思うほど愚かでもない。それでも相も変わらずサ…

第7回 yoku aruku

前回に引き続き山形国際ドキュメンタリー映画祭を特集。映画祭に参加した二人が自由勝手に講評しています。お隣の席にいたあの人、審査に来ていた名監督、地元のおじさん…人が違えば感じ方が全く変わるのは至極当然ではありますが、こうして各々の感じ方が明…