2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧
譲ってもらったり、食事を待つまに手にとったり。腰を据えて本と向き合えないときは、そんな出会いがうれしい。
ふたり暮らしをはじめた同期が残していった一冊。 「葬式には未来というものがないから何も心配する必要がない」と谷川俊太郎はいう。葬式をあまり知らないが、私も結婚式は苦手だ。演出が欺瞞と商売っ気に満ちている。 物語には救いを、人生には幸せをと、…
いきつけのランチレストランで手に取った一冊。1枚写真を繰るごと、感覚のあたらしさを感じた。 視点を低く、焦点をきゅっと絞る。ネコの眼でこんなにもかわる、時間のはやさ、光のタッチ、ネコとひとの表情。
はじめて恩田陸を読みました。良質な掌編集。懐かしさと不気味さが表裏一体です。「イサオ・オサリヴァンを捜して」はリョサの語りに通じるかもしれません。ぐいぐいと読み進める感覚を楽しみました。
思わせぶりな語りのリズム、旋律、響きと収束。それらをなめることはできたけれど、内奥になにかを見出すことはできませんでした。
見えない毒に侵されながら「おもてなし」をする国。この異様な終末を正鵠に射ていた。今、ぜひ読みたい安部公房の小説、評論。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・明日は今日のようにやってくる。逃れられない危機の存在を知っていても、…