2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

人間の建設 小林秀雄・岡潔 ☆☆☆☆

おもしろい絵ほどくたびれるという傾向がある。 物というものは、人をくたびれさせるはずがない。 物と絵かきは、ある敵対状態にあるのだな。(小林) 物を生かすということを忘れて、 自分がつくり出そうというほうだけをやりだしたのですね。(岡) 矛盾が…

◆2011年秋 第3弾 申し訳程度に建築、勉強の秋

建築勉強しなくちゃ!ことあるごとに反省をしてはいるのです。昔「好きな建築家は?」と会社の先輩にきかれました。まっとうな回答をしていたつもりが「建築の答えになっていない」と遮られました。建築を語ったはずが物語にしかきこえなかったとのことです…

◆2011年秋 第2弾 たまにはカラッと お気楽映画祭

■ルド&クルシ ☆☆ 2011.09.03 G・G・ベルナルを暇つぶしに見ようか、程度。ストーリーはともかく、バナナ農園や村の風景がとても好きでした。メキシコ、いきたい。■ラブ・アクチュアリー ☆☆☆ 2011.09.11 女子が大概お気に入り映画に挙げ、レンタル屋ではかな…

見知らぬ島への扉 ジョゼ・サラマーゴ ☆☆☆

島を見たいのなら、その島を離れなければならない ・・・まだ海にでていないんだよ、 でも、もう海の上にいるわ(本文より)

白の闇 ジョゼ・サラマーゴ ☆☆☆☆

「白の闇」が人々を次々と襲う。発症者や感染者の隔離に始まり、終いにはすべての人々がこの原因不明の失明におかされる。失われていく人間性、社会性、個別性、希望や未来、ありとあらゆるもの。一寸先の展開も読めず、果たしてどのような物語を導くのかと…

第6回 yoku aruku

山形国際ドキュメンタリー映画祭を特集。ZMさんを招聘し、いつもとは一味違うyoku aruku、ご一読ください。

自動車絶望工場 鎌田慧 ☆☆☆

半年間の期間工として自ら自動車工場へ。トヨタの実態、日本の成長の裏側を暴く。著者は過酷な労働を社会問題として一辺倒に糾弾するのではなく、労働者ひとりひとりによりそう。ワーキングプアやニート、ハケンが生まれる前の、高度経済成長期を描く古典的…

疲れすぎて眠れぬ夜のために 内田樹 ☆☆☆

日本人らしく、サラリーマンらしく、女性らしく。自己防衛機能としての「らしさ」。そこには自分らしさというマヤカシは並びえない。賛成。 - 試みに「らしさ」の英訳を考えるも、都合よい形容詞や助詞は見当たらない。「らしさ」を「型」と置換すると? sty…

第5回 yoku aruku

秋は催しものが目白押し。UIA東京大会、基調講演のエッセイを書下ろしました。大真面目な内容です。 さて次回予告、山形国際ドキュメンタリー映画祭の報告を執筆中です。すでに昨日、公式HPには受賞作品が発表されています。

◆2011年秋 第1弾 ときにはいろいろ考える 映画祭

読書だけではもったいない秋。お盆明け以降の備忘録です。第一弾はドキュメンタリー映画祭。 ■タケオ ダウン症ドラマーの物語 もしもタケオくんが身近にいたら、まずは戸惑うでしょう。彼の自由さを持て余しはしないかと恐れながら。改めて、自由さとはなん…

「おじさん」的思考 内田樹 ☆☆☆

本と本とがつながる。読み手=わたしのせいだろう、けれども、誰もが行きつく根深い日本の構造が厳然として在るためであろうと考える。「日本辺境論」では「それをいってはお終い」というごもっとも感が強かったが、本書はやや異なる印象。(関連書籍)「教…