2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アウラ・純な魂(他4篇)フエンテス ☆☆

一人称の言葉は時間や場所を行きつ戻りつし、語りかける言葉もまた理に則った現実を保証はしない。(純な魂、アウラ)ゴシック的な閉じた世界、古代が現代に潜む様が、不気味に肌にはりつく。(純な魂、女王人形/チャック・モール)備忘:生死、美醜、老婆と…

無印良品は、仕組みが9割 松井忠三 ☆

設計ガイドつくって満足、人工を工面して満足。共有されず、新陳代謝のない仕組み、ここにもあります。□140420読了/角川書店

やし酒飲み エイモス・チュツオーラ ☆☆☆☆☆

新カテゴリー「AFRICA」衝撃の登場。ラテンアメリカが洗練されすぎていると感じるほど。書店で偶然手にとり、一気に読み終えました。アフリカの作品、ぜひおすすめを教えてください。お話:死んだ「やし酒つくり」を探して森から森へ、そして「死者の町」へ…

建築ツアー 2014春

【図書館】(予定) ・飯能市立図書館(ついでにハイキングもしたい) ・北区立中央図書館(桜は逃しましたが飛鳥山へ) ・新宿区立中央図書館(移転先は何と母校の真横) ・武雄市図書館(GW前半、九州へ帰省します!) ・桑名市立中央図書館(多度神社の…

犬の婿入り 多和田葉子 ☆☆☆

ペルソナ ☆☆☆☆ 自分の過去と重なるところが多すぎたとはいえ、軸のある良質な小品であることには間違いない。 子供たちから向けられた悪意の眼差し、残忍さを湛えた薄い唇から発せられる慇懃な言葉。不気味な部位がキメラとなり、虚ろな時間の奥に潜む。70…

○に近い△を生きる 鎌田實 ポプラ新書 2013 ☆☆

十年後は見えない。建築の未来も、目の前の施主に差し出すかたちも見えない。○を目指すはずが焦りに終わる。 ・△を生きることは新しい知恵ではない。土と火から器をつくり、季節を食に再現する田舎暮らしも△のバランスにあるし、戦後、模索と失敗を重ねた祖…

14/04/02 静岡美術館めぐり 

・天竜浜名湖鉄道 ・秋野不矩美術館 藤森照信 ・芹沢介美術館(石水館)白井晟一 ・登呂公園・駿府公園ぽっかりあいた平日の一日、急遽ふだん通り過ぎてしまう静岡へ。ふたつの美術館を訪れました。鑑賞者や素材へのアプローチが対照的な作品。丘の淵にたつ…

秋野不矩美術館

春麗らかな四月のある日。桜とのぼり旗が交互に並ぶ川べりを、物見櫓が見渡しています。物見櫓というにはいささか大きく、アイゼナッハの要塞のようですが、幽閉されたルターを思わせる不気味さは全くありません。松の木に囲まれ、すこし傾げた表情がおおら…

石水館

どんよりとした空はついに雨空となりました。登呂公園の南端、住宅地と隣接した角地に、石水館はあります。垂れ込める雲よりもさらに身を沈め、とらえどころのない姿。すこし驚いて入口へと向かいました。 ・アプローチをくぐると、陰鬱に聞こえたはずの雨音…

天竜浜名湖鉄道・登呂公園・駿府公園

天竜浜名湖鉄道(掛川〜天竜二俣):春を感じる一時間のんびり列車。線路の両側に桜、田んぼや茶畑、昔懐かしの駅舎が次々にあらわれ、天竜二俣駅にはSLの保存展示もあります。おすすめ。私、実はテッチャンです。ランチ:どっさり刺身定食1200円。どれ…