御社の営業がダメな理由 藤本篤志 ☆

実家で拾った。新入社員のころ妹が読んだものだろう。営業論を設計論にそのまま翻訳することは難しいが、一般的な組織論にはなりそうだ。いわく、

営業結果=営業量×営業能力
営業量=営業時間―(意識的怠慢時間+結果的怠慢時間)
営業能力=営業知識量+営業センス力+グラウンドデザイン力

設計になぞらえると第一の公式で早速つまづく。「営業結果→建築の出来=デザイン?顧客満足度?利益?」建築は定量評価ができない。総合的にみるべきであるがゆえ、基盤として独自の評価基準(つまりは「哲学」)を固めたい。

それにしても時代錯誤の営業日報なるものは、本当に今もあるのか?本書の提言をきくまでもなく「ヒアリング」の方が伝達性・即効力が抜群だ。そういいつつ、私自身、上司や同僚との対話は不足気味。帳票や性能評価は煩雑化する一方で、エクスキューズの意味合いが強いこれらの「作業」に時間がさかれる。「設計」できるのは実質的には業務時間の1割未満。つい休日出勤したくなる、よくない構図。