2012-01-11から1日間の記事一覧

族長の秋 G・マルケス ☆☆☆☆

2012年初の小説は、久々の南米文学。執筆に八年(1968-75年)をも費やたという大作である。同時期の「百年の孤独」(1967)よりテーマは明快だが、滔々と時の流れる「孤独」に比べ、内容・文体ともにがさがさとした感じを受けた。マルケス自身の生みの苦しみも含…