密林の語り部 バルガス=リョサ ☆☆☆☆

はじめに言葉があった。世界という名の物語がそこから生まれた。アマゾンの密林、ユダヤの星のもと、こおろこおろとかき鳴らした海にも。「緑の家」の幻惑とは違う、畳み掛ける言葉と、重なり合った時の流れだった。リョサは私を励まし、くじけさせる。夢を見せ、言葉にできない闇に貶める。