アジア

ミャンマーの柳生一族 高野秀行 集英社文庫 ☆☆

2004年、ミャンマー。珍道中を通し、江戸の武家社会然とした当時の政権、社会が浮かび上がる。どこか書き切れていない感があり、とくに人物描写は厚みに欠くものの、相変わらずの高野節。

アヘン王国潜入記 高野秀行 ☆☆☆☆☆

ビルマにあってビルマでないワ州。そこはアヘン生産の「黄金の三角地帯」。素朴な村人たちと自らケシ栽培に勤しみ、村の酒宴に、そして生や死に立ち会う。その筆者が町でもらしたのひとこと、「世界」はまだ存在していたんだな、というのが率直で印象に残る…