三島由紀夫レター教室 ☆☆☆☆

手紙のやりとりで構成された群像劇。渦巻く感情と思惑、ベタな恋愛があれば、ちょっとしたサプライズもあって、愉快痛快。(読書倶楽部推薦図書)


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「今の若い人は、言葉以外の経験のところで詩の感覚をつかんでいくんじゃないか」谷川俊太郎との対談で、吉本隆明はこう述べている。

ものを感じる速度、ものを書く速度。その時差に思いが複雑に組成される。三島の5人も手紙で他人へ言葉をわたすと同時に、自分への気付きを得る。

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それにしても…単純におもしろい!人物がキャラ立ちが、藤子・F・不二雄パーマンの塩梅。空ミツ子はスミレちゃん、パーヤンそのものの丸トラ一はおいしいところをもっていって、ちょっとイタイ山トビ夫はバードマン。

どんなカオして彼らに群像劇を演じさせてたのですか、三島さん。