今夜もひとり居酒屋 池内紀 ☆☆

ざくっと斜め読み。手抜きのエッセイの感があり、何より他人の居酒屋論ほどつまらぬものはないようです。場数踏んでなんぼ、我流でなんぼ。
居酒屋の「なんかいい」というところは、ひとりほくそえむ感じと、居合わせた客との連帯感が同居するあたり。「やあやあ、君もかい」「いやあ、今日はちょっとネ」大して意味もなさないやりとりが交わされます。
ぽつぽつと町にあく、不思議な穴。今日もまた、そこにしっぽりおさまりたい、そんな心地になりました。