「全身○活」時代 大内裕和+竹信三恵子 ☆☆

就活、婚活、保活からみる社会論―バブル以前/以降の「世代間断層」。アベノミクスは、高度経済成長時代を忘れられない世代のための「夢よ、もう一度」にほかならない。まったく同感です。
いち女性ワーカー、いち土建屋として、昨今の潜在的な女性労働力、外国人労働者の利用問題を注視しています。結局、安価な労働力が、企業の利潤の唯一のソース。在るべき姿のものづくり、サービスは顧みられません。そういう青臭い話は飲み会での愚痴にしかなりえないのでしょうか?
ところで本書に書かれていない○活に朝活があります。仕事の前にカフェで勉強会をしたり、習い事をしたり、価値観を共有する仲間が、SNSではなく生身で交流する活動に期待しています。(まだ流行っているのでしょうか?)こういう場であれば「世代間断層」の向こう側に振り回されずに、青臭い議論も草の根の活動もできそうです。(私はなにもできておらず、もどかしいのですが)
(2014/青土社/140815読了)